2013/06/30

スイス散歩(3日目)

前日の夕方にジュネーブ入りして、
マンダリンオリエンタルにチェックインすると
予約していた部屋ではなく、
何と最上階のテラス付きジュニアスイートにアップグレード。
2日目はベルン泊でもいいかな?とも思ったのですが、
移動をちょっと無理してでも、
ジュネーブで2連泊するスケジュールにして結果的にはラッキーでした。

明けてスイス滞在3日目も生憎の雨模様。
ホテルで朝食を済ませた後は
雨の中、ジュネーブの街を散策してみることに。

ホテルの目の前を流れるローヌ川を渡れば
そこはジュネーブの繁華街。
ローヌ通り沿いには、有名な時計ブランドの本店や
販売店が軒を連ねていて、
ショーウィンドウを覗いているだけでも
リッチな気分を味わえます。(お店の中にはとてもじゃないけど入れません・・・)

そんな華やかな大通りから一本裏に入ると、
丘の上に広がる旧市街へと続く坂道や階段が現れます。
その旧市街の中心には、世界史の授業でも習った
宗教革命の舞台、サン・ピエール大聖堂が聳え立っています。



中に入ると、そこは教会ならではの
華美な装飾はそれほどなく、
どちらかというと静謐で荘厳な雰囲気を漂わせる佇まい。
自然とこちらも気分が引き締まる感じがしてきます。

ところが、大聖堂に隣接するマッカビーズ教会に足を踏み入れると
一転、美しいステンドグラスの数々と
天井や壁面に施された精緻なデザインに圧倒されます。
ここは見落としがちな場所なので、ぜひチェックしてみてください。



聖堂内部を一周した後は、
ジュネーブ市街を見渡せる鐘楼にも登ってきました。
雨は止んでいましたが、厚い雲に覆われていて
少し見通しは悪かったものの、周りに高い建物がなく、
360度見渡せるので、晴れた日の開放感はかなり爽快だと思います。



天気も悪いので、後はホテルでのんびり過ごそうと
帰る途中で、ランチを買い込み
部屋でまったりしていると、何となく外の雲が晴れてくるような予感。
そうとなれば意外とフットワークの軽い自分(笑)。
半分あきらめていたレマン湖クルーズを実行すべく
ホテルから徒歩5分ほどのレマン湖の船着き場へいざ出陣!

窓口でチケットを買い(ジュネーブトランスポートカード(※)で割引あり)
船を待っている間に見る見るうちに雲が晴れていき
レマン湖の上空は見事な快晴に!
目の前で吹きあがるジェッドー(大噴水)も心なしか勢いを増したような?

出航した船からは湖畔に広がる
ジュネーブとその周辺の小さな町を見ることができるのですが、
レマン湖が想像以上に大きくて
まるで地中海沿いのリゾートに来たのではないかという
錯覚を起こしそうなほど、
南欧のリゾート地のような風情を醸し出していて、
どこを撮っても美しい景色にシャッターを切りまくってしまいました。



そんな一人旅の僕を不憫に思ったのか(?)、
お願いした訳ではないのに、インド人のツーリストが
”写真を撮ってあげるよ”と、レマン湖畔をバックに写真を撮ってくれました(感涙)。

少し風が強かったのと
季節的にまだ肌寒い気温だったこともあって
船上でずっと屋外にいるのは若干辛いところもありましたが
1時間があっという間のレマン湖周遊を満喫できました。
ジェッドーも間近で見られる迫力満点のこのクルーズ、かなりオススメです!

行く前はそれほど期待をしていなかったジュネーブでしたが
実際に行ってみると、ハイソな雰囲気の漂う
渋めの大人の街といった感じで、
静かな環境と風光明媚な眺望で短いながらもゆったりと寛げる街でした。

ただし・・・スイス全体に言えることかもしれませんが、
日本よりも物価(特に飲食物)が高いので、
スイスへ行きたいと思われてる方は、そこだけは覚悟しておいてくださいね(笑)。

(※)ジュネーブトランスポートカード。ジュネーブのホテルに宿泊するともらえる
市内の交通機関が滞在期間中、乗り放題になるお得なカード。

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2013/06/16

スイス散歩(2日目-2)

吹雪のクライネシャイデック駅を後にして、
帰りはラウターブルンネン経由でインターラーケンへ戻ることに。
実はこのラウターブルンネン周辺の景色が
あまりにも幻想的で、その美しさに惹かれて
この旅を決意したようなもの・・・だったにも関わらず
生憎の天候で、半分あきらめかけていました。

ところが、手前のヴェンゲンの街についた辺りで
雲間から束の間の太陽の光が差し込んできたではないですか!
これはもしかして期待できるかも?と、ドキドキしながら待っていると
グングンと高度を下げていくヴェンゲン・アルプ鉄道の車窓に
僕が見たいと憧れていたU字谷の雄大な景色が飛び込んできて、
思わず”来たぁ~!!”と心の中で叫びつつ、
勢い列車の窓を開けて、ひたすらシャッターを切りまくってしまいました。



ラウターブルンネンの小さな村を散歩していると
また雨が強く降り始めたので、急いで駅に戻り
インターラーケンの街へ移動。
心配していた雨も上がり、駅から7~8分ほど歩いて、
街の中心にあるヘーエマッテという広場へ。

インターラーケンの観光名所はこの辺りに集中していて、
カジノやその前にある高級時計の専門店を冷やかしつつ、
ランチはデ・ザルプというレストランで
地元の名物料理レシュティをいただきました。
フライパンごと出されるこの料理、
見たカンジボリュームたっぷりで、食べきれるだろうか・・・(汗)
と不安になったのですが、美味しく完食させていただきました。



駅への途中、ホテルで預けた荷物を受け取り、
インターラーケンオスト駅から列車に乗り
次はスイスの首都ベルンを目指します。
途中、ずっとトゥーン湖というキレイな湖の畔を走っていくので
車窓も存分に楽しみつつ1時間ほどで目的地に到着。

ベルン駅から10番バスに乗って、目指すは高台にあるバラ公園。
先に駅から歩いて行って、最後にバスで駅に戻ることも考えたのですが、
高い方から下って行った方が楽だし、
帰りのバスで時間が読めないのも困るなと思い、こちらのルートを選択。

この公園に行く目的はただひとつ。
そこからは世界遺産にも登録されているベルン旧市街が
一望のもとに出来るのです!
馬蹄形のベルン旧市街を上空から撮影した写真はよく見かけますが
さすがにその高さからの景色は見られなくても、
バラ公園からその美しい街並を充分に堪能できました。



旧市街の建物は道路に面した部分が
2階以上の部分よりも2~3mほど奥まっていて、
そこにお店を構えているので
雨が降っても大丈夫なアーケードになっているのが特徴的。
石畳と中世の面影を残す街並は絵になる場所も多く、
2時間ほどの滞在でしたが、充分に楽しむことができました。
でも有名な時計台の仕掛けは、え、もう終わり?というくらい
ちょっと期待外れでしたけどね(笑)。

ベルン駅に戻り、1泊2日のちょっと遠め(苦笑)のショートトリップは終了。
今夜はやっと拠点のジュネーブへ。
ちょうど帰宅ラッシュの時間にぶつかってしまい、
僕は席を確保していましたが、2階建ての車両にも関わらず満員御礼。
1人掛けのクロスシートだったので、駅に着くたびに目の前の人が入れ替わり、
言葉もドイツ語からフランス語に変わるので、身近に異国情緒が味わえる
列車の旅もたまにはいいものだなと実感しました。

3日目へ続く・・・。

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2013/06/03

スイス散歩(2日目-1)

今回の旅のメインイベント、
ユングフラウ鉄道に乗って、
ユングフラウヨッホにある展望台に登るべく
早朝の澄んだ空気の中、インターラーケンオスト駅へ。

実際にユングフラウ鉄道に乗るまでには
インターラーケンから2つの鉄道を乗り継ぐ形になるのですが、
どちらもユングフラウ鉄道が経営している路線なので
ちゃんと乗り継ぎを考慮したダイヤが組まれています。

ただ、この鉄道のチケット代がものすごく高い・・・。
2013年5月時点の正規往復運賃が何と197.60スイスフラン(約20,700円)。
ホテルに関しては金銭感覚が麻痺している僕ですが、
その他のことに対してしては結構シビアなんです(笑)。

いろいろ調べてみると、始発列車限定で販売されている
グッドモーニングチケットなら、少し割安の145スイスフラン(約15,200円)で
同じ区間を往復できるということを発見して、
朝6時35分の列車(ユングフラウ鉄道の始発に接続)を利用することになった次第です。



インターラーケンの街の上空は霞がかっていて
幻想的な雰囲気を醸し出していましたが、
しばらくすると行く手には青空が広がり、
列車の車窓から絵に描いたような農村の風景と、
徐々に近づいてくるアルプスの山々に、誰もが胸を躍らせるに違いありません。

ちなみにユングフラウ鉄道の起点、クライネシャイデック駅へは
グリンデルワルド経由とラウターブルンネン経由のふたつのルートがあるので
行きと帰りで違うルートを通ることも可能です。
僕は往路にグリンデルワルド経由の列車を利用したのですが、
グリンデルワルド駅からはユングフラウに連なるアイガーの
険しくも凛々しい姿を間近に臨むことができて、
それだけでも感動すること請け合いです。



グリンデルワルド駅で列車を乗り換えると、
一旦列車は斜面を下り始め、最初の駅でスイッチバックをした後、
ものすごい勢いで斜面を登っていくという変則的な路線になっているのですが、
ケーブルカーのように列車自体が階段状になってる訳でもないので、
進行方向と逆向きに座ると前方につんのめる感じになります(笑)。

標高が高くなるにつれ、徐々に牧草地帯の緑が
白い雪に覆われ始め、クライネシャイデック駅に着く頃には
辺りはほとんど銀世界の様相でした。
それでも天気は良く、アイガーとユングフラウの間にある
メンヒの姿も臨むことができ、展望台からの眺望にも期待は高まるばかり。



始発だというのに乗車率200%くらいの勢いで混雑した車内は
色々な国の言葉が行き交い、賑やかなことこの上なし。
車内に流れるアナウンスには日本語バージョンもあって、
何とハイジの声で案内をしてくれます。
ただ、他の国のアナウンスが至って落ち着いた口調なのに対して、
ハイジの案内はあまりにも浮いていて
若干気恥ずかしくなったのは僕だけでしょうか・・・?

途中、アイガー北壁に設けられた窓からの絶景も楽しみつつ、
標高差1400mを約1時間かけて、カラダを徐々に慣らしながら
いよいよヨーロッパ最高地点にある鉄道駅、ユングフラウヨッホ駅に到着。
そこからエレベーターに乗り込めば、あっという間にスフィンクス展望台へ!

さて、どんな絶景が見られるかと、展望台に飛び出すと
麓での晴天が幻だったかのような視界ゼロの世界に絶句・・・。
世界遺産のアイガー氷河は、ものすごい吹雪に掻き消されて
全く見ることは叶いませんでした。
その後、プラトーと呼ばれる雪に覆われたテラスにも向かいましたが、
誰もテラスの先端まで登ろうという無謀もとい勇敢な人はいませんでした。



結局ユングフラウヨッホに1時間ほど滞在しましたが、
そこは標高3400mもある、酸素の薄い世界。
想定はしていたものの、やはり階段の上り下りは
地上に比べてキツく感じますし、カラダも重く感じます。
体調を崩していたこともあり、早めに下山しましたが、
くれぐれも無理はせず、ゆっくり行動することをオススメします。

2日目-2へ続く・・・。

1日目に戻る・・・

2013/06/02

スイス散歩(1日目)

今年のゴールデンウィークは
後半の4連休に無理やり有休をくっつけて、
3泊5日でスイスを巡ってきました。

拠点をチューリッヒにするか
ジュネーブにするかで迷った結果、
マンダリンオリエンタルがあるジュネーブに決めたものの
今回のスケジュール的には断然、チューリッヒの方が
移動が楽だったことに気づいたのは後日のこと・・・(苦笑)。

僕にとっては定番のフランクフルト経由で
成田発の昼行便を利用したので
初日は19時過ぎにジュネーブに到着する予定だったのですが、
スイスに行くならやっぱりユングフラウ鉄道に乗ってみたい!という
欲求を抑えきれずに、空港から電車で3時間かけて
ユングフラウの玄関口、インターラーケンまでその日のうちに移動しました。
(チューリッヒからなら2時間で行けたらしい・・・)



ジュネーブの空港では鉄道に乗り換える時間を多めに取っていたのですが、
フランクフルトの出発が30分近く遅れたため、現地に到着したのも30分遅れに。
そのため若干焦り気味で駅まで移動すると、
乗ろうとしていた電車も10分の遅延・・・。
ベルンで乗り換えもあったので、間に合うのかヒヤヒヤしていたのですが、
ベルンからの列車も案の定?出発が遅れていたので、事なきを得ました(笑)。

余談ですがジュネーブでは空港到着後80分以内なら
市内の公共交通機関に無料で乗ることができる
ユニレゾという制度があって、
手荷物受取エリアを出るところに自動発券機が設置されています。
ジュネーブに行かれる方はぜひ有効活用してくださいね。

ということで、何とかインターラーケンに到着したのはすでに深夜23時過ぎ。
ホテルは駅の近くがいいと思い
オスト駅からほど近い場所に建つリンドナーホテルを予約していました。
一応5つ星ホテルなので、外観は由緒正しき佇まいですが
お部屋は至ってシンプルでした。
バスルームは狭めながらもキレイにリニューアルされていて
清潔感があり明るい雰囲気で、使い勝手も良かったです。



早朝6時過ぎにはチェックアウトするので、ホントに泊まるだけのホテルでしたが
翌朝、窓を開けてバルコニーに出ると、
何と谷の向こうにユングフラウの雄姿が見えるではないですか!!
天気予報があまりよくなかったので、正直、期待してなかっただけに
この景色を見ることができたのはホントにラッキーでした。
(それは後でより一層実感する出来事があったためでもあるのですが・・・)



さて、2日目はいよいよ憧れのユングフラウへ向かいます!